
「心で看る」
看るという字には「手をかざして見る」という意味と「手を当てて見る」という二つの意味があります。 「手をかざして見る」は観察のことです。身体面だけでなく、目に見えない、その方の「思い」やその人の置かれた環境なども含めて、 その人を丸ごと理解していくということ。「手を当ててみる」は手当です。すなわち「看護する」「支援する」の意味としてとらえています。 「心で看る」とは、病気あるいは障害の部分のみにとらわれず、一人の生活者としてイメージし、 想像力を働かせてその方の生きる力と生活する力の可能性をアセスメントし、何をどうすることが看護あるいは支援と言えるのかを追求し続けていくことと考えています。
代表挨拶
訪問看護をはじめて四半世紀が過ぎようとしています。この間、訪問看護は時代の要請を受けて大きく変化し進化してまいりました。初期のころの訪問看護は「老人訪問看護」と呼ばれ、寝たきりまたはそれに準じた老人のお世話が主な仕事でした。しかし高齢化の進展に伴い、介護保険制度の創設や在宅医療の進歩により、在宅医療の担い手としての役割がより多く求められるようになってきました。そして今、国は「我が事」「丸ごと」の地域共生社会の実現に向けての改革を進めています。私たちも利用者の置かれている状況や地域の問題を「我が事」としてとらえ、地域全体の中で自分たちが何をなすべきか考えていく時代に入ってきています。
さて、カンナの名前の由来は、郷里にある神流川(かんながわ)に因んでつけました。鮎やヤマメなどが遡上する清流です。魚たちは川底にある岩場を棲みかにして川の恵みをもらって成長していきますがその環境は澱みのない川の流れによって得られています。私たちも人々が安心して住み慣れた地域で暮らし続けられるよう、時代の流れにしなやかに対応しながら、地域の一員として地域を育み、育まれながら成長していきたいと考えています。
これからも「カンナさん」の名前で地域の人に親しまれ、頼られる存在になっていけるように職員一丸となって取り組んでまいりたいと思います。
株式会社カンナ
代表取締役 福井みさ江